初めて歌舞伎を観に行く人から、観劇時の服装について尋ねられることがあります。
歌舞伎は伝統芸能であるというイメージから、和装で観劇される方が多いというイメージがあるようす。
今回は歌舞伎を観劇するときの服装について意見を書いてみます!
歌舞伎の観劇はどんな服装でもOK!
結論から言うと、歌舞伎の観劇にドレスコードはありません。
ワンピースでも、デニムでも、革ジャンでも、着物でも、どんな服装でも大丈夫です!
ただ、劇場とはたくさんの方々と長時間同じ空間にいる場所。
「清潔感のある服装」だけは意識しておくのがよさそうです。
「清潔感のある服装」とは
明らかに手入れされていない服装はNGという意味です。
- 汚れた衣類や靴
- 異臭のする衣類、身なり
など、他のお客さまが不快感を抱くような服装はNGかなと…。
当然のことながら劇場は公共の場ですし、皆さまはお芝居を観にいらしています。
他のお客さまが観劇に集中できるよう、最低限配慮することもマナーです。
歌舞伎はカジュアルな服装で観ても大丈夫
歌舞伎を観るようになって10年以上たちますが、ご観劇の皆さまは本当〜に、思い思いの服装で観劇にいらしています。
カジュアルな服装の方も多いですし、お着物をお召しの方もいらっしゃいます。
観劇は長丁場なので、自分が楽でいられる服装が一番!
歌舞伎は大衆の娯楽として生まれたエンターテインメントなので、かしこまって考えずにOKです。
もしも服装がネックで歌舞伎を見るハードルになっているのであれば、気にせず観劇しましょう!
上演中は帽子を脱ぎましょう
とはいえ、後方席の方の観劇の邪魔になる可能性が高いので、上演中は帽子を脱いでくださいね!
管理人が歌舞伎を観るときの服装で気をつけていること
ここからは余談で、わたしが歌舞伎を観るときの服装を選ぶとき、気をつけていることがあります。
「ふだんより綺麗めにおしゃれ」して、「場にふさわしい服装」を選ぶことです。
「ふだんより綺麗めにおしゃれ」する
歌舞伎の観劇はわたしにとって最大の楽しみです!!
ふだんの生活よりは気合をいれてコーディネートを考えて、カジュアルでも小綺麗にまとめるようにしています。
「場にふさわしい服装」を選ぶ
興行の趣旨によって
「今回はおしゃれしたいな」
「今回はカジュアルめにしてもよさそう」
と思うことがあり、その時々にイメージする服装を選び、変化をつけて楽しんでいます。
例えば、次のようなことを意識しています。
新作歌舞伎
新作なので、柔軟に、少しカジュアルな服装に。
例えばワンピース歌舞伎を観に行った時は、安直ではありますが海賊のお話=海=マリンテイストを取り入れたりしました。
俳優の襲名披露興行・年末にある京都の顔見世興行
襲名披露は俳優にとってめったにないおめでたい場。
年末の顔見世興行はお着物をお召しの方も多いので、場に合うように綺麗めのコーディネートにしています。
一等席(一階の席)など、良い席で観劇するとき
一等席などの良い席では、周りの席のお客さまもおしゃれされている方が多いです。
気後れしないよう、襲名披露興行などと同じように綺麗めのコーディネートを意識します。
舞台にいる俳優との距離も近いので、俳優の視界に入ったときに失礼のないように…というやましい気持ちも多少ありますw
実際に歌舞伎を観劇した時のコーディネート
2017年・2018年に観劇した時のことを思い出しつつ、服装のコーディネートをイラストでご紹介します。
コーディネートにかなり個人の趣味嗜好が出ていますが、ご参考程度にどうぞ。
冬の観劇コーディネート
坂東玉三郎丈舞踊公演
冬なのでニット+パンツ+ショートブーツで防寒。カバンに綺麗めのレザーバッグを選んでいます。
パンツは黒のコットン素材で、仕事に履いてくものとして買ったもの。
ふだん歌舞伎を観に行くときは、こういった感じの服装が多いです。
年末の顔見世興行
さきほどのコーディネートの1ヶ月前、吉例顔見世興行を観た時の服装。バッグとショートブーツは同じものを使っています。
おめでたい顔見世興行なので綺麗めにまとまるよう、ふだんあまり着ないニットワンピースを着ています。
季節によってはシャツワンピースなどに変わります。
春の観劇コーディネート
スーパー歌舞伎セカンド ワンピース
新作歌舞伎なのでカジュアルにしました。
『ワンピース』は海にまつわる物語なので、マリンテイストでコーディネート。靴はバレエシューズです。
カジュアルですが、モノトーンベースの配色にして上品になるよう意識しました。
ちなみにワンピースは2度観に行っていて、そのうちの1回の服装。
そのほかの1回ではもっとカジュアルな格好をしていて、ボーダーのボードネックシャツ+綺麗めなインディゴデニム+白いソックス+バレエシューズを履いたりしました。
夏の観劇コーディネート
七月大歌舞伎
酷暑だった2018年真夏の観劇なので、とにかく風通しよく、でも夏らしく綺麗めになるよう意識しました。
靴はレザーのスニーカーですが、明るい色味のフラットシューズなどがあればそのほうがよかったかも…。(その場合カバンも変えていました)
シャツの形と、スカートの素材感であまりカジュアルすぎないようにまとまったと思います。
和装について
以上でご紹介した通り、わたしは観劇するときは洋装ばかりですが、いつかお着物で観劇したいなと思っています。
ちなみに着物を着慣れている人は、贔屓の俳優や演目にあわせたコーディネートをされることもあるとか。
中村屋の公演で中村屋の役者紋である銀杏の柄を取り入れたり、ワンピース歌舞伎では船の柄の帯を締めているかたをSNSで拝見しました。お洒落でカッコいい!
歌舞伎を観劇するときの服装 まとめ
冒頭でも書いた通り、歌舞伎の観劇はどんな服装でも大丈夫です!
もしも時間と気持ちに余裕があるなら、ふだんより少し気合をいれて服装を選ぶと、準備の時間も含めて【観劇】という非日常を楽しめます。
思い思いのスタイルで、観劇を楽しみましょうね。
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